人の言葉を借りるようで申し訳ないが

さんざんと音楽のスタイルについて文句垂れてきたお前が言うな、っていう話なんですが、もうそういう型とか形式とかほんまどうでも良くなりつつある。今は、良い曲を作りたいなっていう思いぐらいしかない、別に暗くなくても激しくなくてもいいかなって(気にしたところで、どうせ、毒された頭で考えた曲をみんなで演奏し私が歌ったら、それは綺麗な歌にはならないから)。煩いだけに聞こえるかもやけど、メロディはやっぱりある方が好きで、汚いなりに綺麗なメロディが作りたい。好きな響きはある、理想に少しでも近づきたい。

なんかのインタビューで読んだ、フランキーの(うろ覚えなので言葉は違うと思いますが)、

 

 

"このバンドの名前なんてどうでも良くって、「あれ、この曲は誰の曲だったっけ。思い出せないけど良い曲だよね」

そういう風に言われる曲を作ってプレイしたいだけ。

 

 

みたいな言葉が、本当に良くって、その時の私の思いに 近い!と感じ、得意の、勝手に共感をはじめ、こんなに拗らせているのです。私のやってるバンド、多分近いうちに一度お開きになると思うし、別に大した功績もなくほとんどの人は記憶の片隅にも残さないと思う、けど、ほんまに1人か2人(うち1人は私)、良い歌やなって、たまにでええけん、こっそり聞いていてくれる人がおるなら、悲しい気持ちで作った歌、その時悲しい気持ちになって良かったって思うのです、自分が弱すぎるので。私達の影響力から考えて、それはきっと遠くの国の誰かでないことは明白ですが。正直言うとほういう未来もちょっとは見てみたかった。

今は、あと残された時間、人生における目覚めまでの僅かな時間に、出せるものは全部出し切りたい。仕事が終わって疲弊した中で1人曲を悩む時間も、歌詞を考える時間も、音楽をやっていないなら有り得なかった訳で、なかなかあることではないんかもしれん。でも、この時間もいつかきっと無くなってしまう。

 

(書いててなんだか泣けてきた)

 

その時時には大事な物があって、絶対に後悔はせんように生きる(つもり)。後から自慢げに、語ったり思い返したりしたいわけではない。

ただ、私以外にも、ひとり口ずさんでしまうような歌、作れたら良いなって、誰にも打ち明けない静かな寂しさの中で、思ったりしているのです。

誰かのためではなく、自分のためです。